坂元棚田とは?
坂元棚田は、日南市の最高峰である小松山(989m)の麓に位置し、小松山を水源に清らかな水が谷川から棚田へと続いている。
昭和3年9月から工事が始められ、昭和8年8月190枚(約5.7ha)の棚田が開田された。田は整然とした長方形であり近代的なイメージがあるが、石積みは小さな石と大きな石を割って積み上げられ、荒削りで素朴な温かみがある。先人達が試行錯誤し築いた苦労の歴史が石積みに刻まれている。
毎年6月中旬ごろから普通水稲の田植が行われ、10月中旬には稲刈り・掛け干しの光景が見られる。4月の上旬には「坂元棚田まつり」が道の駅を会場に行われ、日が暮れると地域住民手作りの約1500個のトーチが畦道等に並び、幻想的な景観が映される。夏にはアジサイ、秋には彼岸花など、年間を通して四季折々の風情が見られ、県内外からたくさんの観光客が訪れる。
坂元棚田概要
位置 | 日南市大字酒谷甲坂元 標高250m |
棚田の面積 | 約4ha |
棚田の枚数 | 120枚(内作付け 80枚) |
水路長径 | 約1500m |
田植え時期 | 6月上旬 |
稲刈り時期 | 10月中旬 |
特徴 | 馬耕を前提とした棚田である。人間と動物(馬、牛)の共同で、激しい労働の中に耕作したもので、日本農業の最後の形態であり、重要な文化遺産として高い価値を持つ。これ以降は、わが国では人間と機械になる。(田辺光彰 調査報告より抜粋) |
その他 | 「日本の棚田百選」に認定(平成11年7月26日) 「酒谷の坂元棚田及び農山村景観」が重要文化的景観に選定(平成25 年10 月17 日) 道の駅「酒谷」が住民サービス部門モデル「道の駅」に認定(平成28 年10 月12 日) |